訪問リハビリテーション まごころ
POSTED.2024.12.06
こんにちは。
滋賀県甲賀市にあります“まごころリハビリテーション部”です。
今日は、杖や歩行器に関することを書いていこうと思います。
私が、病院勤務時代に後輩の理学療法士から、よくこんなことを質問されました。
変形性膝関節症で人工関節置換術後の患者さんを担当する後輩から、
「杖に変えるのはいつが良いですか?」
「歩行器を使う目的って何ですか?」
などなど、質問をされました。
でも、歩行器の目的知らんの?、、、とびっくりしていました。
歩行器は、米国のG.G.Deaver医師によると、
「患者が杖で一生歩けないと判断されない限りは歩行器は用いない方がよい。」と述べています。
また、日本の博田医師は、
「キャスター付きの歩行器を使用した歩行は、高齢者が使用すると上肢でもたれかかり、安定した健側下肢への荷重を阻害する。」と述べています。
私も、病院勤務時代は膝の人工関節術後患者をよく担当していましたが、
ほとんど所謂歩行器を使用したことはありません。
使用するとしたら、病棟内のADL時のみで、しかも、肘が付けられないように高さを下げて手でつくようにします。
その方が、圧倒的に杖歩行への移行も早いです。
また、杖の使用方法ですが、
松葉杖の指導法を知らない理学療法士がたくさんいることにびっくりしていました。
杖を渡して、はい!終わり!としている理学療法士もよく見かけました、、、
しかし、それはとても危険です。
松葉杖を使用する前は、相当なトレーニングが必要です。
自分の体重を腕で支えなければいけないので、上肢の筋力を増強させないといけません。
T字杖(T-cane)は、体重の1/4程度の免荷なので、つく方法も考えないと意味がありません。
一律に大転子に合わせるような方法がありますが、大間違いです!
正確な高さの設定にしないと、その患者さんの道具としては意味をなさないどころか、
かえって危害を及ぼします。
そんな、当たり前のような杖合わせ方すら分からない、理学療法士の多さにびっくりします。
杖の高さ調整や使用方法が分からない理学療法士は、一度上司に尋ねてみてください!
それに答えられない上司だったら、とてもヤバいです、、、
基本中の基本です。
もし、上司に聞いて明確な答えが得られなかったら、私が教えます!